ウォーカブルなまちを「はかる」〜ココロとカラダが幸せになるまちづくり
「ウォーカブル」なまちづくりは、サステナビリティやリバビリティ、ウェルビーイングなど、多様な「よいこと」を同時に実現する手段であると同時に、歩くこと自体が「目的」となるとなる可能性も秘めている。
そのようなまちは、都市の構造や空間のつくり方だけでなく、歩く人、一人ひとりの気持ちや身体の変化にも焦点を当てていくことが必要なのではないか。ウォーカブルの研究では公衆衛生的な視点からの健康は当初から重視されているが、ここで再度、個々の「ウォーカー(個々の歩く人)」の視点に立ち返ってみよう。
本セッションでは、横断的・統合的な研究成果をまとめた書籍『ウォーカブルなまちを評価する』(2025年3月、鹿島出版会)を起点に、歩くためのココロとカラダという視点から、環境デザインや地域ケア、フットケアに現場で関わる実践者の取り組みを通してディスカッションを行う。
ウォーカーが「健康」になるためはなにが必要なのか?その効果はどう「測る」ことができるのか?そして、ウォーカーの集合体であるまちづくりはどう「図る」ことができるのか?まちのウェルビーイング(身体と精神の健康)をデザインしていく新しいヒントを見出していきたい。
【開催概要】
日時 2025年10月2日(木)18:30~20:00(終了後に30分ほど交流タイム)
場所 シティラボ東京+オンライン (ハイブリット形式)
費用 一般 2,000円(シティラボ東京会員割引あり)、学生 1,000円
主催 シティラボ東京・鹿島出版会
申し込み Peatixサイトよりチケットのご購入をお願いいたします
【プログラム】
1)イントロダクション
2)ウォーカブルなまちを評価する:ウォーカブルの価値、評価の必要性、期待
・一ノ瀬友博[慶應義塾大学環境情報学部 学部長・教授]
3)ココロから見たウォーカブル:人が寛容になるデザイン
・岩崎寛[千葉大学大学院園芸学研究院 教授]
4)カラダから見たウォーカブル:フットケアからはじめよう
・山下知子[一般社団法人ライフロングウォーキング推進機構 事務局長、東都大学幕張ヒューマンケア学部臨床工学科 講師]
5)ディスカッション:ココロとカラダからはじまるまちづくり
【参考】
【登壇者プロフィール】
一ノ瀬友博[慶應義塾大学環境情報学部 学部長・教授]
慶應義塾大学環境情報学部 学部長・教授、政策・メディア研究科委員、博士(農学)。日本景観生態学会副会長。兵庫県立大学准教授、ウィーン工科大学客員研究員、ヴェネツィア大学客員教授などを経て、2021年10月より現職。都市における生態的ネットワーク計画手法、持続可能な農村地域の再生、日本におけるネイチャーポジティブのあり方について調査研究を行っている。
岩崎寛[千葉大学大学院園芸学研究院 教授]
千葉大学園芸学部緑地環境学科 学科長、博士(農学)、園芸療法士。日本緑化工学会副会長、日本園芸療法学会理事、日本ガーデンセラピー協会理事。専門は環境健康学、緑地福祉学。緑の療法的効果について、植物の視点だけでなく、医学、看護学、工学など様々な視点から研究を進めている。具体的には、園芸療法や森林療法などの実践と効果検証や病院など医療福祉施設における緑のあり方についても研究を進めている。主な著書に「みどりの処方箋」(グリーン情報)など。
山下知子[一般社団法人ライフロングウォーキング推進機構 事務局長・研究員]
一般社団法人ライフロングウォーキング推進機構 事務局長・研究員、東都大学 幕張ヒューマンケア学部 臨床工学科 講師、大阪公立大学大学院 情報学研究科 客員研究員、博士(工学)。大阪市立大学大学院 工学研究科 電子情報系専攻 後期博士課程修了、大阪大学大学院 医学系研究科 研究員を経て現職。専門分野は医療情報学、生体医工学。研究テーマは「スマートデバイスを用いた身体機能計測システムの開発と評価指標の構築」、「フットケアによる身体機能の改善の研究」など。