2019.4.10 社会的企業に学ぶ企業ブランディング〜いま、まちに広がるSDGs時代の仕事(第1回)
社会・環境へ大きく働きかけるSDGsやESG投資が普及しつつあるなかで、リノベーションや公共空間活用などによる社会的意義を伴った小さな取り組みは、空き家・空き地の解消から始まり、地域コミュニテイの再生に展開し、やがてエリアのブランディングにも貢献していくというケースが現れています。本セミナーは4回のシリーズで、実際にその最前線で活躍する実務者や研究者が話題を提供し、これからの都市経営の手法を探っていくものです。
イントロダクションでは、東京大学の中島弘貴氏が、空き家の発生などのローカルな課題とSDGsのようなグローバルな課題の接点や背景など、本セミナーを取り巻く前提条件を整理しました。
レクチャーではまず、錦二丁目エリアマネジメント会社(名古屋市)の名畑恵氏が、最初期からデザイン塾やまちの会所を通じて継続的な学びの機会を創出し続け、”地区マスタープラン”というまちのビジョン羅針盤をつくり、市街地再開発事業の動きと並行してエリアマネジメント会社設立に至るまでの一連の流れを紹介。これは、本セミナーで模索している都市経営の手法のプロトタイプと言えます。
続いて、東京大学の村山顕人准教授が、枠組みを与える視点で話題を提供しました。タクティカルアーバニズムと形容されるインフォーマルの動きと、従来の都市計画(フォーマルプランニング)を繋げ、時代の変化に対応しながらも法制度によって取り組みの持続性を担保するこれからの都市計画の方向性を提示するとともに、そのためのビジョンの役割について論点を整理しました。
ディスカッションでは、錦二丁目の取り組みは、明確な答えが見えない中でまちづくりの方向性を関係主体で共有していくセンスメイキングのプロセスとして捉えられると提起されました。また、そのプロセスを普遍化する可能性、継続的に関与できる仕組みづくりなどについて議論を行いました。
第2回セミナーは6月4日(火) 18:30に開催予定です。
各回での参加もできますので、奮ってご応募ください。
詳細はイベント概要をご参照ください ⇒ Eventページへのリンク
【イベント概要】
主催:インナーコミュニティ持続再生セミナー実行委員会*+シティラボ東京
費用:各回2000円
シティラボ東京会員に限り、全回一括予約で6000円(先着10名)
申込:申し込みフォームから ⇒申し込みフォーム
問合せ:nakajima[at]up.t.u-tokyo.ac.jp(「[at]」を「@」に変えてください)
【プログラム】
セミナー① 「SDGsはエリアブランディングにつながるか」
イントロダクション|
中島弘貴(東京大学)
レクチャー1|
「錦二丁目地区での多様な取り組みとまちのビジョン」
名畑恵(まちの縁側育くみ隊 / 錦二丁目エリアマネジメント株式会社)
レクチャー2|
「都市計画・まちづくりを捉える枠組みとまちのビジョンの役割」
村山顕人(東京大学)
ディスカッション|
「SDGs時代のまちのビジョンとそのつくり方」