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2019.08.08. 多様化するコミュニティは都市になにを求めているのか|シティラボサロン02(速報)

都市のコミュニティとは? リアルな空間が用意すべき器は?

我々をとりまくコミュニティが、ますます重層化・複合化していく中、持続可能かつイノベーティブな社会を形成していくために「コミュニティ」はどうあるべきか、「都市」をはじめとするリアルな空間になにが求められるのか? 「シティラボサロン02」では「都市×コミュニティ」をテーマにトークセッションを行いました。シティラボサロンは、当ラボが企画・主催するイベント・シリーズです。

冒頭では、シティラボ東京コミュニティ・ディレクターの平井が問題提起を行いました。従来、都市とコミュニティはほぼ同義でしたが、都市の拡大による地縁型コミュニティの分離、ネットを通じた空間に縛られないテーマ型コミュニティの登場などが起きています。一方で現在は、ビジネス創出や子育てなどリアルな場所に根ざしたコミュニティがあらためて見直されたり、VR(仮想現実)技術を使った新しいコミュニティも登場しています。そのような背景をもとに、各分野で取り組みを行っている最前線の方々から話題提供いただき、トークセッションを行いました。

第1部「都市におけるコミュニティの価値を測る」は、地域SNSのスタートアップであるPIAZZA株式会社の矢野晃平さんの話題提供です。あいまいで評価しづらいコミュニティに対して「コミュニティ・バリュー(CV)」という指標を開発し、PDCAを回しながら、行政やビジネスとも連携していく取り組みです。SNSというツールを使いながらも、それをリアルの入口として位置づけています。

続いて、LIFULL HOME’S総研所長の島原万丈さんから、「Sensuous City[官能都市]」について話題提供がありました。「この街、なんかいいよね」という皮膚感覚を共有するための「ものさし」として、動詞を用いて全国の都市を評価する取り組みです。コミュニティ(共同体への帰属)は、他者との関係性に関する指標の1つとして位置づけられます。

第2部「都市におけるコミュニティをリ・デザインする」では、まず、園田さんから、アクティビティの「多様性」を調査しながら空間デザインに結びつけていく「プレイスメイキング」の手法を紹介いただき、登壇者3名を交えながら、①都市のコミュニティとはなにか、②リアルな空間が用意すべき器はなにか、話し合いました。

現代の都市とコミュニティには、同じ地域にいるのにお互いに知らないことでストレスを感じる一方、マイノリティやライフスタイルの多様性に対する寛容度が少ないなどの課題があるようです。正しい/正しくないだけでなく、快適さや楽しさも重視した多様性あふれる都市とは「小さく多様なコミュニティが集合」したような状況からつくられるのではないでしょうか。それをつくっていくための手法として、センシュアス度やCVなどによる価値の見える化、テーマ型コミュニティと地域コミュニティの連携、オーナーシップとハブ機能を持つコミュティマネージャーの存在、ユーザーが参加していくプロセスなど、重要な情報が共有されました。

※詳細レポートは「Magazine」で公開予定です。是非お楽しみに!

【イベント概要】
日時:2019年8月8日(木) 18:30〜21:00
場所:シティラボ東京
主催:シティラボ東京(東京建物株式会社・一般社団法人アーバニスト)
後援:認定特定非営利活動法人日本都市計画家協会

【プログラム】
1.あいさつ
2.第1部 都市におけるコミュニティの価値を測る
○話題提供1:コミュニティの価値を可視化する
 矢野 晃平氏[PIAZZA株式会社 代表取締役]
○話題提供2:生活者の視点から都市・コミュニティを再評価する
 島原 万丈氏[LIFULL HOME’S総研所長]
3.休憩
4.第2部 トークセッション 都市におけるコミュニティをリ・デザインする
○トリガートーク:都市空間のアクティビティ評価とデザイン
 園田 聡氏[有限会社ハートビートプラン]
○トークセッション
 パネリスト:矢野氏・島原氏・園田氏
 コーディネーター:平井[シティラボ東京]
5.交流会・ネットワーキング

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