レポート
【Event Report】重松健×石山アンジュ×重松大輔「東京のワクワクする未来を考える」
(第1回レポート<重松健氏×齋藤精一氏>、第3回レポート<重松健氏×乙武洋匡氏>)
■東京のワクワクする未来の提案
単に空間やモノをシェアするだけでなく、「シェア」して活用しながらソフトの使い方を向上させ、10年後にハードとして整備するというアイデアを示し、シェアの専門家であるお二人によるキートークを開始します。
■シェアリングエコノミーと都市
これまでの都市は、パブリックスペースや商業施設などBtoC(Business to Consumer)が議論の柱となっていました。一方、シェアリングエコノミーでは犬の預かりサービス、ライドシェア、子供の預かりなどCtoC(Consumer to Consumer)を活かします。インターネットによって、昔の近隣住民との「醤油の貸し借り」が世界中の人と瞬時にできるようになりました。個人が持つスキルや場所を提供することが生活の充実度や幸福にも寄与します。
その上で、シェアリングエコノミーが生活の一部として当たり前に機能することに向けて話が展開します。
■空間のシェアリングの実践例
この空間のシェアリングでは、空間を貸し出す人と利用者が相互レビューすることによって信頼を可視化しています。このレビューが次に使用するときの信頼につながっています。
■クロストーク(要旨)
▼シェアリングエコノミーの定着に必要なユーザーリテラシー
第1段階の信頼:顔見知りのような信頼
第2段階の信頼:国や組織など制度に預ける信頼
第3段階の信頼:テクノロジーなどによって分散され数値化された信頼
日本のシェアリングエコノミーはヨーロッパ型に近いのですが、CtoCの観点からは、企業の製品やサービスが優れていて消費者も品質にこだわりすぎるといった障壁があります。日本でシェアを進めていくためには第4段階の信頼としての「ユーザーリテラシーの向上による信頼」も考えていかなければなりません。
▼「シェア」による多様な価値観の創出と選択肢の増加
▼「シェア」と都市がつながってワクワクが生まれる
例えば、公共空間のシェアであるパブリックスペース、空間はシェアしていても活動は個人で完結している、なんとなく社会階層で分断さているという事もあるように思えます。新しい出会いや交流を生み出すためになにが考えられるでしょう。効率的な移動を中心とした交通空間、歩ける動的な場や留まれる静的な場をどうデザインしていけばよいでしょう。まちなかの駐車場や空き地にも可能性がありそうです。アイデアや活動も含めて空間をうまく「シェア」することで、人々の信頼に根ざしたより豊かな都市になるでしょう。
■日時:2021年1月27日(水) 20:30〜22:00
■コーディネーター:重松健(Laguarda.Low Architects 共同代表 /inspiring dotsファウンダー)
■ゲスト:石山アンジュ(社会活動家)、重松大輔(株式会社スペースマーケット 代表取締役社長)
■モデレーター:矢野拓洋(シティラボ東京)
■主催:シティラボ東京(一般社団法人アーバニスト)
20:30 – 20:40 イントロダクション
20:40 – 21:40 ディスカッション/クロストーク
21:40 – 21:55 Q&A
21:55 – 22:00 クロージング
第2回レポート(饗庭伸氏×藤村龍至氏)
第3回レポート(重松健氏×乙武洋匡氏)
第4回レポート(饗庭伸氏×篠原雅武氏)
第5回レポート(饗庭伸氏×山崎亮氏)